2021/06/28

「先生から学んだ事」

MYサロン 年長 A.Y

「先生から学んだ事」

我が家には、歳の近い三人の子どもがいます。姉はこの春より小学生、妹は五月からにこにこ教室でお世話になります。

息子も幼稚園に通うようになり四年が経ちます。相変わらずマイペースで負けず嫌いな性格です。

 そんな息子のリズム会の劇でのシーン。「任務完了」と言う難しい台詞が覚えられず自分なりの言葉に変えて練習に取り組んだ話を担任の先生が教えてくださいました。先生は台詞を正しく教え直す事はせず、息子の考えた台詞を大切にしてくれました。いざ本番。気分の浮き沈みがあり、行事ではいつもスリル満点!ドキドキしながら息子の出番を待っていました。可愛い子ども達の劇がスムーズに進む中、息子が堂々と舞台へ出てきました。大きな声で発表出来たものの途中で台詞の間違いに気付き体育館は静まり…その間三十秒。沢山の人の前で台詞を間違えてしまった事にショックを受けて泣き始めるのではないかと不安で一杯になりました。「頑張れ!頑張れ!」と心の中で叫んでいる親の心配をよそに、「任務完了!お姫様さらばだ!」と堂々と大きな声で発表した息子。難しかったであろう「任務完了」と言う台詞も言えたではありませんか。清々しく舞台袖へと去って行く姿に胸が熱くなった事は一生忘れられない大切な思い出です。

 後に担任の先生から話を聞く機会がありました。「I君なら出来る。大丈夫。」と言う思いで見守ってくださっていたようです。舞台で胸を張って発表出来たのと、台詞が言えなくて悔しい気持ちで終わるのとでは息子の中での自信は大きく違っていた事は確かです。

 私は、リズム会をきっかけに“待つ”という子育てを大切にしようと心に決めました。すぐに答えを出してしまうのではなく自分で考える力が育つように、いろいろな経験を積み重ね“自分で出来た”の嬉しい気持ちを増やしていこうと考えています。自信が持てるようになると「もっとやりたい」「自分でやろう」と意欲的な子どもになると信じています。  三人の子育て、一人ひとりにきちんと対応してあげたい気持ちはありますがなかなかそうもいきません。年相応の甘えはもちろんありますし一人が長時間母親を独占する事も出来ませんが、なるべく心と時間に余裕を持って子ども達との大切な時間を過ごしていきたいです。